おはようございます!
焼肉正のニクメン小島です。
人が動くと書いて働くと読みます。人は生まれてから死ぬまでずっと働いているんですね。ずっと寝ている赤ちゃんでさえ寝るのが仕事なんて言われています。
さて、人はなぜ働くのでしょうか?
今日の話しはこんな感じ
働くとは、「ハタ」を「ラク」にする事。
言葉には語源があるものです。働くという感じは、さっきも書いた通りで人が動くと書きます。じゃあ、なんでそれを「はたらく」と読むのか?
働く事の意味は、お金を稼ぐため。生きて行く為。と思いますよね。でも、その本質は、「はた」を「ラク」にする事。「はた」とは「傍」です。自分が体を動かして、傍、つまりは周りの人、自分以外の誰かを楽にさせる事を働くといいます。
自分の為だけに、動いてしまっていると働く事の本質から外れてしまっているかもしれません。そうなると、「はた迷惑」な人になっちゃうかもね。言葉って面白いですね。
じゃあ、仕事ってどんな意味?
仕事も同じように、お金を得るもの。生きて行く為に、やらなければならないものと思いますよね。仕事は、「事」に「仕える 」と書いて仕事です。
どんな「事」に仕えるべきかと言うと、喜ばれる事や、傍を楽にする事。これが、仕事の本質だそうです。
お願いされた仕事を、やるべきか迷った時は判断基準をそこにすると間違わないかもしれませんね。この仕事は、誰に喜ばれるのか?誰を楽にするのか?自分の為だけじゃないか?そう考える事で成功に近づくのかもしれません。
ある、自転車屋さんの話し
昔ながらの自転車屋さんを営んでいた、スズキさん(仮名)。最近、近所に出来た大型量販店で自転車を買うお客さんが増えてめっきり売り上げが落ちてしまったそうです。
修理の腕ならば、量販店には負けないのでアフターフォローには自信がありました。そんなスズキさんのお店には、時々量販店で購入した自転車の修理を持ってくるお客さんがいたそうです。
困ったお客さんを見過ごすわけにもいかないので、修理はしますがいい気はしません。
でもスズキさんは、それが嫌で嫌で仕方ありませんでした。
スズキさん「なんで他所で買った自転車を俺が直さなきゃいけないんだ!」
いつも、そう思いながらやっていたスズキさん。ある時、ついつい、お客さんに嫌味を言ってしまったそうです。
スズキさん「これって、ウチで買った自転車じゃないですよね?いや、別にいいんですけどね。あの量販店が出来てからは、ウチも苦しくてね…」
お客さん「すいません…近かったもので。」
それを、言われたお客さんも苦笑いです。言ったスズキさんも、あとで自己嫌悪に陥ります。こんな思いをするなら、いっそ店を辞めてしまおうか…そんな風に思った事もあったそうです。あまりに悩んで、もともと少なかった髪の毛も全て抜け落ちてしまったそうです。
ある日、いつものように店先で鼻くそをほじりながらテレビを見て店番をしていると、昔からの常連さんがお店に駆け込んできました。
お客さん「大将!急にパンクしちまったよ!すぐに治せる?急いでんだ!」
スズキさんは、慌てて鼻くそを飛ばして立ち上がりました。
スズキさん「そりゃ、大変だ!任せときな!」
スズキさんは、そう答えるとアッいう間にパンクを直したそうです。その様子を見ていたお客さんが言いました。
お客さん「大将は、自転車いじってる時が一番楽しそうだね!なんか、輝いてるよ。あんた、輝いているんだよ!なんて日だ!!ありがとう。助かったよ!」
スズキさんは、こう言われて気づきました。
スズキさん「そうだった…俺の仕事は自転車を売る事だけじゃないんだ。俺の技術で、町のみなさんにお役に立てればそれでいいじゃないか。」
そう思った、スズキさんはお店の看板を書き直しました。
「どんな自転車でも直します!修理大好き自転車のスズキ」
そうやって、看板も自身の名刺も書き換えたところ、修理に訪れるお客さんが一気に増えました。今まで、暇な日々を過ごしていたスズキさんは急に大忙しです。
それでも、以前のようにイライラしたりはしません。なんせ、修理大好き人間なんですから。そう名乗った手前、他の店の自転車だろうが嫌な顔はできません。
全力で愛情を込めてたくさんの自転車の修理を毎日、毎日続けました。
でも、修理だけの利益じゃ本当は食べていけません。それでも、スズキさんは仕事があることが嬉しくて、みんなが自分を頼ってくれることが嬉しくて、来る日も、来る日も、修理をニッコニコの笑顔とツルツルのハゲ頭で続けました。
すると…不思議な事に、自転車を買い替える時にスズキさんのお店で買う人が段々と増えてきたのです。
そのお陰で、スズキさんは量販店が出来る前よりも、たくさんの自転車が売れるようになったそうです。
そして、何より仕事が楽しくて仕方なくなったそうです。販売数も修理も増えたので忙しくてヘトヘトですが、とても充実した日々を過ごしているそうです。仕事は増えても髪の毛は増えませんでした。
まとめ
最初のスズキさんは、自分の利益にならない仕事はしたくない。困ってる人に嫌味を言ってしまう、はた迷惑な人だったのかもしれませんね。
しかし、本来の働く事の意味。「傍を楽にする」事に気づいて「事に仕えた」結果、たくさんの人を喜ばせて助けて楽にしました。
目先の利益を考えて、修理のお客さんを断っていたら、今頃お店は閉店していたかもしれません。
スズキさんを救ってくれた常連さんのひと言。彼が見ていたスズキさんが輝いていたのは髪の毛がなかったからではないはずです。きっと、本当に心から輝いていたのでしょう。
働く、仕事をするってこういう事なんですね。この本質を僕も忘れている気がします。もう一回立ち止まって考えてみようと思いました。あなたは、どうですか?
今日も最後までありがとうございました!